羽田圭介さんの本
2016年04月30日
最近テレビでよく彼を見かけますが、
作家らしい独特の感性に興味を持ち芥川賞受賞作を読んでみました。
短く読みやすい本で印象としては阿Q正伝みたいだなと思いましたね。
物事の捉え方が一面的すぎる主人公が登場しユーモラスなのですが
介護が必要な祖父や自身の就職について切羽詰まったものがある
阿Q正伝は主人公が悲惨な結末を迎えますが
この作品はそうではない。
日本特有の曖昧さの中に結末が結ばれています。
それは特攻隊と同じ訓練を自らに課した主人公の覚悟がそうさせているのですね。